EC-CUBEは、機能を増やすほど良いとは限りません。
EC-CUBEでECサイトを構築する際は、
「標準機能」「既存プラグイン」「個別カスタマイズ」を
適切に使い分けることが重要です。
初期費用だけで判断せず、将来のアップデートや保守、
担当者変更後の引き継ぎまで考えて構成を決めることが、
長く安心して運用できるECサイトにつながります。
EC-CUBEとは?
EC-CUBEは、日本国内で開発されているオープンソースの
ECサイト構築システムです。
商品管理、会員管理、受注管理、配送方法、メール配信など、
ECサイト運営に必要な基本機能を備えながら、
事業内容に合わせて機能を拡張できる柔軟性があります。
EC-CUBEで機能を実装する3つの方法
1. 標準機能を利用する
EC-CUBEに最初から用意されている機能を利用します。
費用と保守負担を抑えやすい方法です。
2. 既存プラグインを導入する
無料または有料のプラグインを導入し、
決済や販促などの機能を追加します。
3. 個別に開発する
既存機能では対応できない業務に合わせて、
独自の機能やプログラムを開発します。
まずは標準機能で対応できるか確認する
必要な要件をEC-CUBEの標準機能で実現できる場合は、
可能な限り標準機能を活用することが基本です。
- 開発費用を抑えやすい
- 不具合の発生箇所を減らせる
- バージョンアップの影響を受けにくい
- 担当者が変わっても引き継ぎやすい
- 特定の開発会社や技術者への依存を抑えやすい
大切なのは、最初からカスタマイズを前提にしないことです。
標準機能で運用できる部分と、
追加開発が本当に必要な部分を分けて考えることで、
費用と保守性のバランスを取りやすくなります。
既存プラグインを選ぶときの注意点
EC-CUBEには、決済、配送、クーポン、セキュリティ、
販売促進などの機能を追加できるプラグインがあります。
既存プラグインを利用すれば、
一から開発する場合と比較して、
開発期間や費用を抑えられる可能性があります。
ただし、機能の説明だけで選ばず、
次の項目を確認する必要があります。
- 使用するEC-CUBEのバージョンに対応しているか
- 開発元による更新やサポートが継続しているか
- 購入費、更新費、継続利用料はいくらか
- ほかのプラグインと競合しないか
- 将来のEC-CUBE更新時にも利用できるか
- ライセンスの利用範囲に問題がないか
本番サイトへ直接導入するのは避けましょう。
プラグインの組み合わせによっては、
インストール時のエラーや既存機能との競合が
発生する場合があります。
ステージング環境で動作を確認し、
バックアップと復旧方法を準備してから
本番環境へ反映することが重要です。
オリジナル開発が必要になるケース
標準機能や既存プラグインで要件を満たせない場合は、
オリジナルプラグインや個別プログラムの開発を検討します。
- 独自の顧客番号を管理したい
- 商品ごとに注文締切日を設定したい
- 配送可能地域を自動判定したい
- 独自の配送ルールを設定したい
- 外部システムと連携したい
- 独自形式のCSVを出力したい
オリジナル開発は自由度が高い一方で、
詳細設計、実装、テスト、保守に相応の費用と時間が必要です。
「技術的に実現できるか」だけではなく、
運用方法やCSV出力などで代替できないかも含めて検討します。
EC-CUBE本体やプラグインの直接改変には注意
短期間で機能を追加するために、
EC-CUBE本体や購入したプラグインのプログラムを
直接書き換える方法が取られることがあります。
しかし、直接改変すると、
将来のアップデートによって変更内容が失われたり、
更新そのものが難しくなったりする可能性があります。
将来の保守性を考える場合は、
EC-CUBE本体や第三者製プラグインを直接改変せず、
イベントや独自プラグインなど、
EC-CUBEが用意している拡張方法を利用する設計が望まれます。
3つの実装方法を比較
-
標準機能:
初期費用は低め。自由度は低~中。
保守性は比較的高く、一般的なECサイト運営に適しています。 -
既存プラグイン:
初期費用は低~中。自由度は中程度。
保守性は製品によって異なり、
決済や販促などの追加機能に適しています。 -
オリジナル開発:
初期費用は中~高。自由度は高く、
保守性は設計によって異なります。
独自業務や外部システムとの連携に適しています。
EC-CUBE構築でよくある失敗
必要以上にプラグインを導入する
プラグインが増えるほど、競合やアップデート時の確認項目も増えます。
使用目的を明確にし、本当に必要なものだけを導入することが重要です。
初期費用だけで決める
購入価格が安くても、更新費用、保守費用、
バージョンアップ時の改修費用が発生する場合があります。
導入後の運用コストまで含めて比較します。
対応バージョンを確認しない
EC-CUBE本体とプラグインの対応バージョンが一致していない場合、
正常に動作しない可能性があります。
使用するEC-CUBEのバージョンを決めてから、プラグインを選定します。
完成条件が曖昧なまま開発を始める
機能要件、対応範囲、検収方法、追加費用が発生する条件を
着手前に整理しておかないと、追加要望と当初要件の区別が難しくなります。
本番環境だけで作業する
稼働中のECサイトへ直接変更を加えると、
エラー発生時に販売を停止させる危険があります。
ステージング環境で実装とテストを行い、
バックアップと切り戻し方法を準備してから公開します。
失敗しにくいEC-CUBE構築の進め方
誰が、どのようにサイトを運用するのかを確認します。
既存機能で運用できる部分を先に整理します。
費用、ライセンス、更新状況も確認します。
CSVや既存業務で対応できる部分を見極めます。
独自開発の範囲を最小限に整理します。
購入、決済、メール、管理画面などを確認します。
公開後の更新や障害発生時の対応方法を準備します。
将来の運用まで考えた構成を選ぶ
EC-CUBE構築で重要なのは、多くの機能を追加することではありません。
標準機能を土台とし、不足する部分へ既存プラグインを導入し、
それでも対応できない機能だけを個別開発する。
この順序で検討することで、
費用、機能、保守性のバランスを取りやすくなります。
参考情報
EC-CUBE構築・カスタマイズのご相談
熊本・菊陽町を拠点とするSJ linksでは、
Webデザインや販売導線の設計に加え、
実務経験を有する提携エンジニアと連携した
EC-CUBE構築に対応しています。
標準機能、既存プラグイン、個別カスタマイズを整理し、
将来の更新や引き継ぎまで考えた構成をご提案します。